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2026年8月11日 1:36:47
制度・基礎知識
特定技能1号の在留期間は何年?通算5年の計算方法や延長・更新を解説

ミャンマー人をはじめとする外国人を特定技能1号で雇用する場合、企業が必ず把握しておきたいのが「通算在留期間」です。
特定技能1号で在留できる期間は、原則として通算5年までです。ただし、単純に一つの企業で働いた期間だけを数えるわけではありません。転職前の在留期間や、特定技能1号の在留資格を持ったまま就労していなかった期間なども合算されます。
一方、産前産後休業や病気による長期休業など、一定の条件を満たせば通算期間から除外できるケースもあります。さらに、特定技能2号の試験結果などによっては、通算6年まで在留できる可能性もあります。
本記事では、特定技能1号の在留期間の計算方法や例外、更新時の注意点 を解説します。ミャンマー人に対する緊急避難措置についても紹介するので、外国人材を雇用する企業は参考にしてください。
特定技能1号の在留期間は原則通算5年まで
特定技能1号は、人手不足が深刻な産業分野で、一定の技能と日本語能力を持つ外国人を受け入れるための在留資格です。
特定技能1号として日本に在留できる期間は、原則として通算5年以内とされています。特定技能2号には通算在留期間の上限がありませんが、1号には明確な上限があるため、雇用開始時から残りの期間を管理しなければなりません。
1回の許可で付与される在留期間は最長3年
現在、特定技能1号で1回に付与される在留期間は、3年を超えない範囲で法務大臣が外国人ごとに指定します。以前は1年、6か月または4か月とされていましたが、制度の見直しにより、最長3年の在留期間が認められるようになりました。
ただし、申請すれば必ず3年が付与されるわけではありません。在留状況や雇用契約、受け入れ企業の体制、特定技能1号として在留できる残りの期間などを踏まえて判断されます。雇用契約を3年間に設定していても、同じ期間の在留が許可されるとは限りません。
在留期間が満了した後も雇用を続けるには、在留期間更新許可申請が必要です。更新を繰り返す場合でも、特例に該当しない限り、特定技能1号としての通算在留期間は5年を超えられません。詳しい在留期間は、出入国在留管理庁「在留資格『特定技能』」で確認できます。
特定技能1号の在留期間は企業ごとに5年ではない
通算5年は、勤務先ごとに計算するものではありません。転職して受け入れ企業が変わっても、それまで特定技能1号で在留した期間は引き継がれます。
たとえば、A社に特定技能1号として2年3か月在籍し、転職活動を2か月行った後、B社で1年9か月働いたとします。転職活動中も特定技能1号の在留資格を持っていた場合、通算在留期間は次のようになります。
2年3か月+2か月+1年9か月=4年2か月
この場合、B社で雇用できる残りの期間は、原則として10か月です。B社に転職した時点から新たに5年間働けるわけではありません。
特定技能1号の期間は、異なる企業や産業分野で働いた期間もすべて合算します。なお、特定技能1号へ移行する前の技能実習期間は、特定技能1号の通算5年には含まれません。
特定技能1号の通算在留期間に含まれる期間
特定技能1号の通算在留期間は、実際に働いた日数だけでなく、その在留資格で日本に在留していた期間を基準に計算するのが原則です。
特定技能1号で就労していない期間
特定技能1号の在留資格を持ったまま就労していなかった期間も、原則として通算在留期間に含まれます。
たとえば、前の会社を退職してから新しい勤務先を探していた期間や、転職先への在留資格変更許可を待っていた期間などです。「仕事をしていないから5年のカウントも止まる」と考えるのは誤りです。
会社都合で一時的に仕事がなくなった期間や、本人の都合で休んでいた期間も、特別な除外措置が認められなければ通算されます。転職に時間がかかるほど、次の企業で就労できる期間は短くなるため注意が必要です。
なお、正当な理由なく特定技能1号としての活動を長期間行っていない場合は、在留資格の取消しなどが問題になる可能性もあります。転職する場合は、空白期間をできるだけ短くすることが大切です。
再入国許可を受けて出国していた期間
特定技能1号の在留資格を持つ人が、再入国許可やみなし再入国許可を受けて一時帰国した場合、出国していた期間も原則として通算在留期間に含まれます。
たとえば、母国へ2か月帰省してから日本へ戻った場合、その2か月も通算5年の一部として計算されます。日本国内で働いていなかったことを理由に、在留期間のカウントが止まるわけではありません。
ただし、自然災害や感染症の流行、航空便の欠航など、本人の責任ではない事情によって予定どおり再入国できなかった場合は、再入国できなかった期間を通算在留期間から除外できる可能性があります。除外を受けるには、やむを得ない事情を証明する資料を提出し、在留諸申請で認められる必要があります。
特定技能1号への移行準備を行う「特定活動」の期間
特定技能1号への変更を予定しているものの、現在の在留期限までに必要書類をそろえられない場合、移行準備を目的とした在留資格「特定活動」が認められることがあります。
この一般的な移行準備の「特定活動」で在留した期間は、特定技能1号の通算5年に含まれます。実際に特定技能1号へ変更した日から数え始めるわけではない点に注意しましょう。
ただし、自動車運送業分野の準備活動など、通算在留期間に含めないと個別に定められている「特定活動」もあります。「特定活動」という在留資格名だけで判断せず、旅券に添付された指定書や適用された制度を確認してください。
特定技能1号の通算在留期間に含まれない期間
特定技能1号として活動できなかったことにやむを得ない理由がある場合、一定の期間を通算5年から除外できることがあります。
ただし、休業すれば自動的に除外されるわけではありません。通算5年を迎えるおおむね3か月前までに、休業期間に関する申立書や証明資料を添えて在留諸申請を行い、出入国在留管理庁から認められる必要があります。
産前産後休業・育児休業の期間
労働基準法に基づく産前産後休業と、育児・介護休業法に基づく育児休業のため、特定技能1号として活動できなかった期間は通算在留期間から除外できます。
対象となる産前産後休業は、原則として産前6週間、多胎妊娠の場合は産前14週間、産後8週間です。育児休業は原則として子どもが1歳になるまでですが、保育所に入れないなどの要件を満たして延長した場合は、その延長期間も対象になります。
除外を申し立てる際には、母子健康手帳の写し、休業を取得したことがわかる書類、タイムカードや出勤簿などが必要です。
企業は、外国人従業員が妊娠や育児を理由に不利益を受けないよう、休業期間の記録を正確に保存し、在留期間に関する申請にも協力しましょう。
病気やけがによる休業期間
病気やけがによって特定技能1号の業務を行えなかった期間も、一定の条件を満たせば通算在留期間から除外できます。
対象になるのは、原則1年以下の休業で、連続して1か月を超える期間です。労災による病気やけがの場合は、事情を踏まえて3年以下の休業が対象になります。数日間の自宅療養や、断続的な通院による欠勤は対象になりません。
申請では、治療期間や入院期間が記載された医師の診断書、出勤簿、給与明細書などが求められます。労災の場合は、労災保険の支給決定通知書なども必要です。
病気やけがによる休業の詳しい条件は、出入国在留管理庁の「通算在留期間」で確認できます。休業期間が長くなった時点から記録を整理し、5年の満了直前に慌て ないようにしましょう。
特定技能1号の在留期間を5年から延長できるケース
産前産後休業などを通算期間から除外する取り扱いとは別に、特定技能1号の通算在留期間そのものを6年まで認める措置も設けられています。
ただし、単に人手不足であることや、本人が日本での就労継続を希望していることだけでは延長できません。
特定技能2号の試験に不合格となった場合
特定技能2号への移行に必要な試験に不合格となった人のうち、一定の要件 を満たす場合は、特定技能1号の通算在留期間を最長6年まで延長できる可能性があります。
主な要件は次のとおりです。
特定技能2号への移行に必要なすべての試験で、合格基準点の8割以上を得ている
本人が試験合格に向けて学習し、再受験することを誓約している
合格後、速やかに特定技能2号への変更を申請する
合格できなかった場合は速やかに帰国する